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ガンジス川に入るとどうなる?想像を絶する汚染の実態!

ガンジス川に入るとどうなる?想像を絶する汚染の実態!

先生!ガンジス川って、なんか汚いっていう噂を聞いたんですけど、本当はどうなんですか?

りこ
りこ
教授
教授

おっ、いい質問だね!実は、ガンジス川は、ヒンドゥー教徒にとって聖なる川なんだけど、近年、深刻な汚染問題を抱えているんだ。今日は、その実態について詳しく解説していこう!

皆さん、こんにちは!今日は、インドを流れる大河、ガンジス川についてお話しましょう。ガンジス川は、ヒンドゥー教徒にとって聖なる川であり、沐浴することで罪を洗い流し、魂を浄化すると信じられています。しかし、近年、そのガンジス川が深刻な汚染に直面しているという事実をご存知でしょうか?

「ガンジス川って本当に汚いの?」「ガンジス川に入ったらどうなるの?」

そんな疑問をお持ちの皆さんも多いのではないでしょうか?そこで今回は、ガンジス川の汚染の実態と、もしもガンジス川に落ちてしまったらどうなるのかについて、詳しく解説していきます。

ガンジス川の概要と人々との関係

ガンジス川の基本情報:長さ、水源、流域の人口

ガンジス川は、インド北部を源流とし、バングラデシュを通ってベンガル湾に注ぐ、全長約2,510kmの大河です。ヒマラヤ山脈の氷河を水源としているため、年間を通して比較的安定した水量を誇ります。流域には、インドの人口の約3分の1に相当する、4億人以上の人々が暮らしており、古代から農業や生活用水として利用されてきました。

ヒンドゥー教におけるガンジス川の聖性と沐浴の習慣

ガンジス川は、ヒンドゥー教徒にとって、単なる川ではありません。彼らはガンジス川を女神ガンガーの化身として崇拝し、その水はあらゆる罪や穢れを洗い流す力を持つと信じています。そのため、ガンジス川での沐浴は、ヒンドゥー教徒にとって重要な宗教儀式となっています。彼らは、ガンジス川の水を浴びることで、罪を浄化し、来世での幸福を願うのです。

汚染されたガンジス川:入るとどうなる?

ガンジス川の水源付近の危険性:低体温症や酸欠の恐れ

ガンジス川の水源は、ヒマラヤ山脈の氷河です。水温は非常に低く、流れも急なため、もしも落ちてしまったら、低体温症や酸欠に陥る危険性があります。さらに、岩や流木に激突する可能性もあり、命に関わる重傷を負ってしまうかもしれません。

汚染の深刻なバラナシ:火葬と未焼却遺体による汚染の実態

ガンジス川の中でも、特に汚染が深刻なのが、ヒンドゥー教の聖地であるバラナシです。バラナシでは、ガンジス川で火葬を行い、遺灰を川に流すことで、故人は輪廻転生から解放され、涅槃に至ると信じられています。しかし、火葬費用を賄えない貧困層は、遺体を完全に焼却せずに川に流してしまうケースも多いのです。そのため、バラナシのガンジス川には、多くの遺体が漂っているという衝撃的な光景を目にすることになります。

ガンジス川の汚染物質:大腸菌、コレラ菌、赤痢菌、その他病原菌

バラナシのガンジス川は、遺体だけでなく、生活排水や工業排水、そして人間の排泄物など、様々な汚染物質で汚染されています。水質検査の結果、大腸菌の数は、飲料水の基準値のなんと数百倍から数千倍にも達していることが明らかになっています。さらに、コレラ菌や赤痢菌など、様々な病原菌も検出されており、ガンジス川の水は、まさに「細菌の巣窟」と化しているのです。

ええっ!?そんなに汚染されているんですか?ちょっと怖くなってきました…

りこ
りこ
教授
教授

ええっ!?そんなに汚染されているんですか?ちょっと怖くなってきました…

ガンジス川で感染する病気と症状

コレラ:症状、進行速度、致死率

ガンジス川に生息する病原菌の中でも、特に注意が必要なのがコレラ菌です。コレラは、激しい下痢や嘔吐を引き起こす感染症で、重症化すると脱水症状に陥り、最悪の場合は死に至ることもあります。感染から発症までの潜伏期間は、数時間から数日と短く、症状の進行も非常に速いため、早期の治療が不可欠です。

赤痢、腸チフス、A型肝炎:その他の感染症リスク

コレラ以外にも、ガンジス川には、赤痢菌、腸チフス菌、A型肝炎ウイルスなど、様々な病原菌が生息しています。これらの病原菌に感染すると、発熱、腹痛、下痢、嘔吐などの症状が現れ、重症化すると入院が必要になることもあります。

旅行者下痢症:免疫のない旅行者が感染するリスク

ガンジス川流域に住む人々は、長年の間に、ガンジス川の病原菌に対する免疫を獲得していると考えられています。しかし、免疫のない旅行者がガンジス川の水を口にしたり、沐浴したりすると、旅行者下痢症と呼ばれる感染症にかかるリスクが高まります。旅行者下痢症は、主に大腸菌やカンピロバクターなどの細菌によって引き起こされ、下痢や腹痛、発熱などの症状が現れます。

ガンジス川の水質汚染の原因

インフラ整備の遅れ:下水処理能力の不足

ガンジス川の水質汚染の大きな原因の一つに、インフラ整備の遅れが挙げられます。ガンジス川流域では、人口増加に伴い、生活排水や工業排水が急増していますが、下水処理施設の整備が追いついていません。そのため、未処理の排水が、そのままガンジス川に流れ込んでしまっているのです。

住民の意識:野糞の習慣

さらに、一部の地域では、いまだに屋外で排泄を行う「野糞」の習慣が残っています。人間の排泄物は、コレラ菌や赤痢菌などの病原菌の温床となるため、野糞はガンジス川の汚染を加速させる要因となっています。

工業排水:クロム、ヒ素、有機水銀による汚染

ガンジス川流域には、多くの工場が立ち並んでおり、これらの工場から排出される工業排水も、ガンジス川の汚染に拍車をかけています。特に、皮革製品のなめしに使用されるクロムや、毒性の高いヒ素、有機水銀などが検出されており、人体への影響が懸念されています。

ガンジス川の浄化に向けた取り組み

インド政府の対策

ガンジス川の深刻な汚染状況を改善するため、インド政府は、1985年から「ガンジス川浄化計画」をスタートさせました。この計画では、下水処理施設の建設や、工場排水規制の強化など、様々な対策が進められています。しかし、ガンジス川流域の広大さや、人口の多さ、経済的な問題など、多くの課題を抱えており、浄化への道のりは険しいのが現状です。

地域住民の協力の必要性

ガンジス川の浄化には、政府の取り組みだけでなく、地域住民一人ひとりの意識改革も不可欠です。生活排水を減らす努力や、ゴミのポイ捨てをしない、野糞をしないなど、日常生活における小さな行動の変化が、ガンジス川の未来を変える力となるのです。

まとめ:神聖さと汚染のはざまで揺れるガンジス川の実態

ガンジス川は汚い:水質汚染の深刻さと健康リスク

ガンジス川は、ヒンドゥー教徒にとって聖なる川ですが、現実には、深刻な水質汚染に直面しています。ガンジス川の水には、大腸菌やコレラ菌などの病原菌が大量に含まれており、沐浴や飲用によって、様々な感染症のリスクがあります。

感染症リスク:コレラ、赤痢などの危険性

ガンジス川で感染する可能性のある病気として、コレラ、赤痢、腸チフス、A型肝炎などが挙げられます。これらの感染症は、重症化すると死に至る可能性もあるため、十分な注意が必要です。

汚染の原因と対策:インフラ整備と意識改革の必要性

ガンジス川の汚染の原因は、下水処理施設の不足、野糞の習慣、工場排水など、多岐にわたります。ガンジス川を浄化するためには、インフラ整備を進めるとともに、地域住民一人ひとりの意識改革を促す必要があります。

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